2025年|なんだか楽しいお祭りに参加した時期があったな

ウォンバットやしろさんが企画されたアドベントカレンダー、「一次創作イベント・合同誌主催や創作者に寄与する活動をしている人が1年を振り返る Advent Calendar 2025」に寄せて。

やまおり亭と申します。小説やエッセイを書きつつ、オンラインで「紙本祭」というオリジナル紙の本&紙もの即売会を主催したり、東京は吉祥寺で「招文堂」という文芸同人誌に特化したシェア型本屋の主催をしたりしています。

2025年にやったこと

紙本祭7|オリジナル紙の本&紙ものマーケット主催

だいたい年に一度、11月の頭に開催しているオンラインイベント。

オリジナルの同人誌や紙もの雑貨、ペーパークラフト、原画等を販売する作家さんが集まるお祭りです。

紙本祭WEBページ

2025年もオンライン即売会サービス「ピクリエ」様を会場として使わせて頂きました。

2Dマップ上の会場を、これまた2Dのアバターで歩き回ってお買い物ができるサービス。会場内のチャットやエモーティコンで交流をすることも可能で、自宅に居ながら、PCやスマートフォンでイベントを楽しめるのが魅力。

ここ数年はピクリエ様を贔屓しがちなやまおり。痒いところに手が届く細やかな仕様のアップデートがあるだとか、お品書きページの設定がしやすいとか……理由は様々あれど、私がぐぐっとピクリエ様に傾いた大きなポイントがひとつあります。

それは、アカウント取得時に生年月日を記入する必要があり、未成年は成年向け作品取り扱いサークルを閲覧できないという仕様が存在すること。

この仕様によって、サークルさんの設定ミス、および主催の情報の周知不足による、「未成年がうっかり成年向け作品を閲覧・購入してしまう」という事故がかなり減ります。オンラインイベント主催と参加者各位が大変に気を揉み、トラブル防止にリソースを裂いているだろう課題の、大幅な処理負荷軽減

ひとり主催ゆえにリソースの限られているやまおりは、ココでピクリエ様に惚れました。いつもお世話になっています。

最々初期の「イベントページが重すぎて会場に入れない&アバターが動かせない」問題もかなり早期に解決され、どんどん機能改善が入り、日々使いやすくなっているピクリエ様。今オンラインイベントを開きたい方に相談されたら、やまおりが一番におすすめするサービスですよ。

イベントの細かい振り返りはこちらの記事にまとめています。今回は久々に、イベント参加者さんを対象としたアンケートを実施。

紙本祭7|ご参加のお礼_ふりかえりと次回の予定

諸々の事情からアンケートを取りやめていた紙本祭ですが、やはり参加者さんの生の声を聞けるのはいいものですね。主催の気づいていなかったポイントをそっと教えてくれる方もおられて、大変ありがたい…! ご声援もご意見も、どちらもすごくうれしかったです!

紙本祭8は2026年10月31~11月1日で開催!

来年、2026年の紙本祭8も、ピクリエ様での開催。

ハロウィンをまたぐ開催ということで、今回は夜スタート、翌夕刻に終了としています。

紙本祭8|オリジナル紙の本&紙ものマーケット(@ピクリエ様)

年末年始にサークル参加募集を開始する予定ですので、ピクリエ様のイベントページを「お気に入り」登録してお待ちいただけると嬉しいです!

文芸テーマアンソロジー『おまねき vol.4 まほろし専門店街』発行

東京は吉祥寺にて、やまおり亭は「招文堂」という、文芸同人誌に特化したシェア型本屋を運営しています。

そのシェア型本屋にて、年1で刊行している文芸誌、それが『おまねき』です。

vol.4にあたる2025年11月発行誌のテーマは、「●●の専門店」

上記のテーマにそった文芸作品を募集し、今年は23名の作品を「おまねき」することができました。

通販やってます

どんな想いで作っているか、どんなふうに作っているかは、昨年のアドベントカレンダー記事内「文芸テーマアンソロジー『おまねき vol.3 瓶詰めコレクシオン』発行」の項に書かせていただいております。よろしければご笑覧くださいませ。

招文堂が文芸誌を発行するのも、これで4度目。

回を重ねてきただけあり、今回は過去最高のスピードで、参加者さん方への献本作業を完了させることができました!

……編集作業? それは、まだまだ、私なぞは。

ファイルの作り方、表紙のご依頼の仕方、入稿など、そこそこ手馴れてきた作業がないではないのですが……やはり文芸誌の編集作業において、一番大切、かつ比重が大きいのは、各作者さんとの原稿のやりとり&コミュニケーションだと愚考します。

そうなると、もう、私なぞは……本当に、まだまだ。お馴染みの作家さんが相手でも、初めてご一緒する作家さんが相手でも、いつもうんうんと悩み込んでしまいます。

それでもなんとか4回も本を発行できたのは、ひとえに原稿を預けてくださる作家さんがおられるから。それを強く感じたのは、今回の文芸誌の初売りの場、文学フリマ東京41のイベント会場でのことでした。

「●●さんの作品が載っている本はどれですか?」「◇◇さんが新作を書き下ろしたと聞きました」など、原稿をお寄せくださった作者さんを名指しで『おまねき』を買いにきてくださる方が、これまでになく多かったのです。

文芸誌を販売するとなると、キャッチーなテーマ設定や宣伝などについ頭がゆきがちです。ですが、それらを主宰が頑張ったから……それだけの理由で、本が売れてゆくわけではない。

日頃から招文堂を気にかけてくださる方がいるから。招文堂になら原稿を預けてもいいかなと思ってくれる方がいるから。そして原稿を預けてくださった各作家さんの、地道な日々の活動があるから……そんないろんな方の頑張りが主宰の頑張りを後押ししてくれて、それではじめて、本は売れてゆくのでしょう。

おかげ様で、『おまねき vol.4 まほろし専門店街』は初売りである文学フリマ東京41にて、持ち込み分が完売しました。やったー! うれしい!

ただ、バックナンバーふくめ、在庫はまだまだございます!

2026年1月末まではココで通販やってます し、2026年1月12日開催の「もじのイチ ~おいでよ創作文芸同人誌即売会~ #3」内【イ-03山折書亭】のブースでも販売しております。

2026年2月からは、やまおり亭が在庫を引き継いで販売してゆきますよ。

増刷予定はございませんので、気になる方はおはやめに。

文芸同人誌のシェア型本屋・招文堂を畳みます

やまおり亭が2022年の5月から主催していた文芸同人誌のシェア型本屋・招文堂。このお店を、2026年1月末をもって閉店することといたしました。

閉店のお知らせ

招文堂では、さまざまな文芸同人誌の作者さんが本棚ひと箱ぶんの書店店主となり、自著専門のひと箱本屋を運営しています。棚を貸し出すだけではなく、お店番やイベントの主催など運営面も店主の皆でシェアしているので、「棚貸し」ではなく「シェア型」の本屋。

小さく営んでいた店でありましたが、ほうぼうから閉店を惜しむお声をいただき、ありがたさを噛みしめる日々です。これだけたくさんの方に気にかけていただいていたからこそ、小さな招文堂がここまでやってこられたのでしょう。本当に、ありがたい限りです。

いったいぜんたい、何がどうしてこの店を畳むことになったのかという話は、文学フリマ東京41にて発行したフリーエッセイペーパー『招文堂てんやわんや 来年1月に閉店するシェア型本屋主催の17日間』に記載し、無事完配となっています。

その中から、17日目である11月22日の項を転記し、やまおり亭の来年の展望といたしましょう。

とはいえ招文堂の店舗は2026年1月31日まで空いていますし、通販も同日21時まで注文を受け付け中。

ぜひ最後まで、招文堂を楽しんでいただければ幸いです。

2026年のやまおり亭|『招文堂てんやわんや 来年1月に閉店するシェア型本屋主催の17日間』より

11月22日(土)

 閉店の旨を店のブログで公開し、今、このエッセイを書いている。お疲れ様でした。

 とはいえ来年1月まで店は通常営業だし、そのあとは怒涛のお片付けが待っている。店のポストカードラックや小さなカウンター、大きな本棚の引き取り手を探さねばならないし、もし行くあてがないなら廃棄の手筈を整えなければ。
 やることは山積みである。

 すべてが終わるのは2月末。
 何もかも終わったら、まだ寒さが残っているうちに、温泉にでも浸かりにゆきたいところだ。

 ぜんぶ終わったら何をしよう、と考える。

 とある店主さんに閉店を伝えた折、「やまおりさんはずっと人のお手伝いをしてきたのだから、終わったら自分のために時間を使ってくださいね」という趣旨の言葉をもらった。とても嬉しく、同時に、正直、すこし意外だった。私は自分のやりたいことだけをやり、やりたいようにふるまってきたと思っているからだ。

 夫にこの話をしたら、「全面的にその人が正しい」と太鼓判を押されてしまった。なるほど、岡目八目。そばにいる人のほうが、私よりよほど、私のことを理解してくれているものなのかもしれない。

 ぜんぶ終わったら何をしよう。

 じっくり腰を据えて小説を書いてもいいし、山のような積読を崩すのもいいし、たまに趣味で撮影している手帳やノートに関するyoutube動画の投稿頻度を上げてみてもいいし、去年から編みかけのポットカバーを仕上げてもいい。

 否応なくやってきた人生の転機。くるりと回らねばならぬなら、ここらでひとつ、ひとりきりだからこそできることにこの身を預けてみるのも一興だ。

 こんなふうにあっさりと方向転換できているのは、これまでたくさんの人に支えられ、たくさんの人とかかわりながら店をやってきたからこそだろう。誰かと一緒だと、大きなことができる。できた実績があるから、ひとりでも、ちゃんと楽しく何かをつくってゆけると信じられる。

 そういう自信を、まわりの人々が私にたっぷり注いでくれた。

 やりたい放題やってきた身なので、私が他の人に何か注げたのかどうかはわからない。わからないが、なんだか楽しいお祭りに参加した時期があったな――招文堂のことがそんなふうに、記憶の片隅に残ってくれたら嬉しいなと思う。

 改めて、これまでありがとうございました。
 次は招文堂の主催ではなく、やまおり亭としてお会いしましょう。
 それでは、また。

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